御聖体と聖母の使徒トップページへ    聖人の歩んだ道のページへ     不思議のメダイのページへ    聖ヨゼフのロザリオのページへ



四  幼年時代のイエズス・キリスト



二五  大天使ガブリエルがマリアに現れ、救い主の母となることを告げた

 


 ユダヤ人がヘロデ王に治められているとき、ナザレトという町に住んでいた、ひとりのおとめの所へ、大天使ガブリエルがつかわされました。このおとめの名はマリアといい、ヨゼフというまじめな大工さんのいいなずけでした。

 マリアの所に現れた大天使は、「おめでとう、マリアさん。あなたはお恵みにみたされたかた、神さまはあなたとともにいらっしゃいます。あなたは、女のうちで祝福されたかたです」とあいさつしました。突然こういうあいさつを受けたマリアさまは驚きましたが、大天使は続けて言いました、「心配することはありません、マリアさん。あなたは身ごもって赤ちゃんを産みますから、イエズスという名をおつけなさい。そのおかたは、おえらい、神さまの子と言われるおかたです。」

 黙って聞いておられたマリアさまは、静かに、「私はまだ結婚もしていないのに、どうしてそのようなことがあるのでしょう」とお尋ねになりました。すると大天使は、「それは、聖霊があなたの上におくだりになって。そうなさるのです。ごらんなさい、あなたの親戚のエリザベトは、あんなに年をとっていたのに、男の子を授かったではありませんか。神さまがなさろうと思えば、なんでもおできにならないことはないのです」と教えきかせました。じっと聞いておられたマリアさまは「私は神さまの卑しいつかいめです。神さまのおっしゃるように、私になりますように」とお答えしました。大天使はそれを聞いてたち去りました。

 ロザリオ 喜びの玄義 第一玄義
 
 
この一連をささげて、マリアさまが天使の告をお受けになったことを考え、私も神さまのおうせのとおりを受けるけんそんな人になれるよう、マリアさまにお願いしましょう。

一 大天使ガブリエルは、マリアさまに、救い主のおん母として選ばれたことを知らせました。マリアさまはけんそんに、「私は神さまのはしためです。神さまのおっしゃるとおりに、私になりますように」と答えられました。私たちも神さまに喜んでいただくように、神さまのみことばをすなおに受けましょう。

二 お告げの祈り

 カトリック信者は、マリアさまがけんそんに大天使のお告げを受け、それで救いの助けとなられたことをいつも思い、毎日朝、昼、夕の三回、つぎのような、「お告げの祈り」をとなえます(公教会主祷文10ページ)

 「主のみ使いの告げありければ、マリアは聖霊によりて懐胎したまえり。 - 「めでたし」一回

 われは主のつかいめなり、おおせのごとくわれになれかし - 「めでたし」一回

 しかしてみことばは人となりたまい、われらのうちに住みたまえり - 「めでたし」一回

 祈願。主よ、われら天使の告げをもっておん子キリストのご托身を知りたれば、願わくはそのご苦難と十字架とによりて、ついにご復活の栄えに達するを得んため、われらの心に聖寵を注ぎたまえ。われらの主キリストによりて願いたてまつる。アーメン。」

(主祷文には神さまにおいのりするために。おとなの難しいことばを使っていますから、わからないところは、年上の人に、よくお聞きなさい。)


   イエズス、マリア、ヨゼフ


一 神さまのお約束なさった救い主は、どなたでしたか?

 
神さまのお約束なさった救い主は、イエズス・キリストでした。キリストという名は、救い主という意味です。

二 イエズス・キリストは、どういうおかたですか?

 
イエズス・キリストは、私たちすべての人間を救うために、ご自分も人間になられた、神さまのおんひとり子です。ですからイエズスさまは、まことの人間でもあり、また、まことの神さまでもあられます。聖書ではイエズスさまのことを「みことば」とも呼んでいます。

三 イエズス・キリストのお父さまはどなたですか?

 イエズスさまのお父さまはどなたですか?

 
イエズスさまのお父さまは、天にいらっしゃる父なる神さまです。ヨゼフさまは、イエズスさまの養い親でした。

四 イエズス・キリストのお母さまはどなたですか?

 
イエズスさまのお母さまは、マリアさまです。それで私たちはマリアさまのことを、神のおん母とか聖母などと呼びます。

五 使徒信経の第二条に「(父なる神の)おんひとり子、われらの主、イエズス・キリスト」とあります。

六 使徒信経の第三条に、(イエズスさまは)「聖霊によりて宿り、童貞マリアより生まれ」とあります。

七 イエズス、マリア、ヨゼフに対する祈り(毎晩寝床に入る前、この祈りをとなえるのが信者の習慣です。公教会主祷文30ページ。)

 「イエズス、マリア、ヨゼフ、心と霊魂とをみ手にまかせたてまつる。
  イエズス、マリア、ヨゼフ、臨終のもだえの時に、われを助けたまえ。
  イエズス、マリア、ヨゼフ、ご保護のもとに安らかに息絶ゆるを得しめたまえ。」




次へ     前へ戻る      聖教の本 目次へ